受賞ギャラリー
2013
グッドデザイン賞
弁当
日田 きこりめし
受賞対象の詳細
大分県日田市を中心とした林業の衰退に際し、林業への関心の喚起と売上の一部を山の手入れの費用にあてるために、商品開発された。
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プロデューサー
江副直樹
ディレクター
富田光浩、梶原道生、牧野伊三夫、町谷一成
デザイナー
富田光浩、町谷一成

発売
2013/02/03
価格
オープンプライス
販売地域
国内
設置場所
寶屋(たからや)
デザイナーの想い
古来より林業および山林と生活と共にしてきた日本人。すぐ近くにある山林が危機的な状況にある事を多くの生活者は知らない。日本に観光で来る外国人の方たちが、多く訪ねる京都や鎌倉など各地にある古都は当然の事ながら木で形作られた文化である。日本の良さを知ってもらう為にも、また古くからの日本の職人文化の継承のためにも、今以上に木の生活を広め、再興する事は山の国日本の重要課題だと思います。
使用者、社会等への取り組み
「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること
お弁当には、添加物や保存料などは入れず、食材も大分県日田市の産物(地鶏やごぼう、椎茸、)を中心として麦めしで頂けるヘルシーなお弁当であります。
「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること
上記の理由(保存料などを入れない)により、大分県でしか食べれないお弁当。このお弁当を食べる人は、自分の地元の山で起きている問題を箸袋によって知る事ができる。
「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること
衰退産業である林業であるが、元々日本は千年の昔から木の文化であり、日本の国土は多くの山で構成されている山国である。ところが現状は日本国内の木材より、遠くカナダや東南アジアから多大なエネルギーをかけて運ぶ木材の方が安いという、おかしな事が起きている。この現状に対して日本の人々が興味関心を持ってもらう事により、林業再生・解決の道を見つける足がかりとしたい。
「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること
林業の衰退による山の手入れの放棄により、やせて元気でない山林が増える事で、保水力の衰えた山は少しの大雨で土石流を繰り返している。本来の健康的な山は豊かなミネラル分を川でふもとに流して下流域に豊かな畑やいい漁場を生んで来た。この機能が損なわれつつある日本に林業の再生によりもう一度豊かな山を取り戻す事は、山国日本にとってとても重要な意義を産むと思います。
どこで購入できるか、
どこで見られるか
大分県日田市 寶屋
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
山本 秀夫池田 美奈子左合 ひとみ松田 朋春
評価コメント
地域や林業の抱える深刻な問題に対する一般の関心を喚起するために「弁当」というメディアを用いた発想がユニークである。「きこりめし」というネーミング、その辺にある木片で無造作にくるんだような外見の杉わっぱ、ざっくりと描いたイラストの包装紙、林業の現状を伝える新聞記事を模した箸袋など、弁当を構成するあらゆるパーツを敢えてラフなイメージにデザインすることで、力強い再生への意思をアピールしている。ごぼうを丸太に見立てて、のこぎりで切らせる趣向は、ユーモアがあり、人を楽しませると同時に強烈な印象を残すことに成功している。
