受賞ギャラリー
2017
グッドデザイン金賞
商店街アーケード
福山市本通・船町商店街アーケード改修プロジェクト -とおり町Street GardenNULL
分類タグ
公共空間/土木/景観
受賞企業
UID / 福山本通商店街振興組合 / 福山本通船町商店街振興組合 / NPOわくわく街家研究所 / 福山市 / 福山商工会議所 / 大和建設株式会社 / 中国電力株式会社 / 鹿島道路株式会社 / 株式会社松誠園緑地建設 / 株式会社マツダ金属製作所
事業主体名
福山本通商店街振興組合、福山本通船町商店街振興組合
受賞番号
17G121055
受賞対象の詳細
江戸時代から400年以上続く本通・船町商店街に30年前につくられたアーケードの改修プロジェクトである。単に改修するのではなく、かつての商店主たちの希望が込められたアーケードの記憶を継承しながら、商店街ならではの風景を新たに再創造させた。 軒を連ねる商店街の連帯感を新たな形式で生み出すため、既存柱を残しながら天蓋部分は撤去。既存の柱を活かしながらステンレスワイヤーを架け渡し、自然あふれる樹木の下で“歩く喜び”を感じられる公園的なストリートスケープへ生まれ変わらせた。パブリックに働きかけながら、商店街ならではの風景と歴史を受け継ぎ、新たに次代への希望が込められた建築的実践である。
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プロデューサー
福山本通商店街振興組合 北村洋一+福山本通船町商店街振興組合 作田英樹+福山市
ディレクター
UID 前田圭介+NPOわくわく街家研究所 木村恭之+福山商工会議所 事務局 産業部産業課
デザイナー
UID 前田圭介

詳細情報
利用開始
2016/06
販売地域
国内
設置場所
広島県福山市今町3番1号~船町8番22号
背景
組合員の方々との合意形成を図るための対話は実に100回以上にも及んだ。その中であるご高齢の方が 「30年前に現在のアーケードを建てるかの是非を問う議論をしたにも関わらず、たかだか30年程で解体を議論するのは馬鹿馬鹿しい」と言った。その言葉から私は現在のアーケードを支える鉄の柱には当時の商店主たちの“希望という記憶”があることに気づいた。木の柱と違い経年変化することのない鉄の柱に刻み込まれた希望を引き継ぐようなデザインによって、次世代に紡いでいける時間をカタチにしながら商店主の方々との合意形成を取りまとめた。
経緯とその成果
江戸時代から商人が軒を連ねた悠久の歴史を、次代へ紡ぐことのできる持続可能な環境に再創造した。
デザイナーの想い
生まれ育った土地で幼少期から慣れ親しんだ商店街の改修ということから、計画段階から竣工まで多くの時間をかけ注力したプロジェクトである。商店街組合だけでなく福山市の行政、その他多くの方々を巻き込みながら一緒につくりあげたこのプロジェクトは、ハードを整備すれば何かが変わるという幻想を抱かず、ひとりひとりの街を思う気持ちと行動が持続可能な状況や仕組みを生み出せるということを証明している。しかしこれからが本当の始まりでありホームを拠点に活動する建築家だからこそできる、新たな役割として竣工後も中長期で人・街に関わっていくことが大切であると感じている。一朝一夕では生まれない、人と人との関わりの中に次代へつなげていくバトンがあると信じている。
仕様
敷地面積:3528 ㎡ 、道路幅員:8m 道路規模:441m、構造:鉄骨造
どこで購入できるか、
どこで見られるか
-
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
五十嵐 太郎浅子 佳英遠山 正道星野 裕司安田 幸一
評価コメント
アーケード改修の議論は,とても難しい。今の地方商店街にとって,維持する体力はほとんどないが,撤去によって,お客さんへのサービスを低下させるのも怖い。にっちもさっちのいかない状況だ。この商店街は,その膠着状態を爽快に打ち破った。作り上げられた空間が美しいだけではなく,アーケードが賑わっていた頃へのリスペクトも強い。主導したデザイナーとともに,粘り強く議論し協力した商店街の皆様全てに敬意を表したい。
