「9階建て集合住宅」の上4層を木造、下5層を鉄筋コンクリート造とした混構造構成。　同じ床面積のRC耐震建物と同じ建設コストで免震建物を実現、住民の安全と都市の強靭化、木質化により脱炭素に寄与。

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スターツCAM株式会社　建設統括本部一級建築士事務所　千坂真吾＋加藤建築設計事務所　加藤͡詞史

スターツCAM株式会社建設統括本部一級建築士事務所　北島 龍＋スターツCAM株式会社 スターツ免制震構造研究所　中西力

2022/03/31

東京都江戸川区

■ 脱炭素、森林資源活用といった社会状況を背景に、建築物における木質化の施策が進んでいる中、体育館などの大スパン木造から階数を重ねる高層木造へ、自然材料である木材を扱うデザインと精緻な技術の展開が必要となっている。 また、■ 地震に強い安全な街づくりが、免震・制震・耐震補強などの技術によって可能となる。より安全な建物による住民の生命や財産の保護、地域レベルでの減災への視点をもって取り組んできた。■ 高層建物木質化による脱炭素寄与と免震建物による都市の持続性・住民の安全確保の低コスト実現を使命とする。

■ このプロジェクトの先進性は、建築基準法に示された告示の仕様（汎用性がある）と、一般戸建住宅に使用する120角の部材構成によるコストを抑えた高層木造の実現、それを軸にした波及効果を期待できる点である。■ (木質化軽量化による）下部RC躯体・地盤への負荷軽減を、構造設計・施工のメリットに反映、同じ規模の全階RC造（免震の無い一般耐震構造）と同じ建設コストで、高密度都市に貢献する免震建物を実現した点である。■ 「見せる木」とは異なる「軽い木」を活かす、木材を性能視点で活用する民間企業の取り組みとなっている。■ 将来的な改修や減築、解体負荷の低減など、建設〜解体までを視野にいれたプロジェクトとして位置づけ、ライフサイクルコスト、量産メリットを視野に入れた取り組みとなっている。■ 住空間の代名詞ともいえる勾配屋根のデザインが木材の架構構成を発信、同時により豊かな最上階の暮らしを実現している。

■ 敷地面積 167.29 m2 ■ 建築面積 117.03 m2 ■ 延床面積 939.94 m2 ■ 階数 地上9階 ■ 構造 RC造 ＋木造(在来軸組構法）　基礎免震（大臣認定）■ 住戸数 25