受賞ギャラリー
2014
グッドデザイン賞
街における文化創造の土台づくり
中野セントラルパーク
受賞対象の詳細
オフィスビルと公開空地を隣接大学や公園と一体的に整備開発し、公開空地をオフィスワーカー、学生、地元住民や産業の交流の場として活用。新しい働き方や生活様式を創出するために、近江商人の「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし。)」をまちづくりに応用する取組みです。 オフィスビル管理運営者が積極的に、公園、大学や住宅地に隣接した立地を活かし、既存の街や学生が持つ文化や活力等を取り込み、開かれたイベントやテーマ型コミュニティづくり等を行うことで、都市とオフィスビルを繋げ、日常的な刺激や交流等から感じられる「リアルな情報」を、人、大学、街および企業等の知識創造や持続継続的な活性化に繋げる試みです。
※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります
プロデューサー
東京建物株式会社 都市開発事業部 沢 俊和
ディレクター
東京建物株式会社 都市開発事業部 沢 俊和
デザイナー
東京建物株式会社 都市開発事業部 沢 俊和
詳細情報
利用開始
2012/05/31
販売地域
国内
設置場所
中野区中野四丁目10番1号・2号
背景
幕府御料所、明治以降の軍学校、戦後の警察大学校と変遷し、学生の町の文化を育みつつ百年以上閉鎖的だった土地の開発には、新たな賑わい形成が必要でした。地域では、戦前からの住宅地を背景にまちづくり活動が動きだしていました。オフィス市場では、知識創造やワークライフバランス等の新しい働き方へのニーズという課題がありました。それら全てを解決し、オフィスと都市が融合した新しい姿を確立すべく、企画・開発しました。
経緯とその成果
企業、大学、地域、行政等が相互に影響し自律継続的に新しい文化・交流を創出する仕組みと土台づくり。
デザイナーの想い
街の文化を糠床に例えると、糠床は手を入れ続けないと食べられなくなる一方で、様々な食材を加え、適切な管理を続けると、熟成し、深みのある味を提供してくれます。中野の活動は昔からあった糠床(街の文化)に、大学や企業等の新たな食材を加え、発酵する環境を東京建物が改めて整え、皆でこの糠床に手を入れませんかという提案です。加えた食材は新しいですが、昔ながらの手法であり、どの街でも応用できると考えております。
企画・開発の意義
地元住民には新たな憩いや楽しみの場、地域産業には賑わい創出や新たな連携等による産業振興のきっかけ、大学には地域貢献や研究機会等、企業にはCSRや事業戦略としての地域交流の場を提供する等、各々が自分達のための活動をしながらも相互に影響、交流することで付加価値を生み、新たな連携や利益を享受できると同時に、それを都市の発展・活性・ブランド化に繋げる。産官学民が参加した好循環なまちづくり環境を構築する。
創意工夫
・公園を中心にオフィスと大学の公開空地を集約し、境界に仕切りを設けず、運営管理も連携する等、大学や公園とハード・ソフト両面で一体的に開発し、空間の広がりと誰でも利用しやすい環境を構築した。・ウッドデッキと机・椅子、既存樹を活かした木陰や巡回警備等、日常的に人が集える環境と、パラソル、屋外用電源や都条例のまちづくり団体登録等、イベント等を実施しやすい環境を整備した。・オフィスビル管理運営者とまちづくり実績等有する専門家で核となる運営体制を構築し、自主イベントで公開空地の使い方の具体例を先行提示し、関係者の参加検討を促した。その中で、地域、大学や企業等と緩やかに連携することで、各者の自主・自律性による活動創出を優先し、持続継続性のある全体構造を企図した。・多額の資金を要しない等身大の活動とSNS(Facebook)等を活用した情報発信を積重ね、誰でも参加しやすく、継続性高い活動を誘発した。
仕様
15,382㎡
どこで購入できるか、
どこで見られるか
中野区中野四丁目10番1号2号中野セントラルパーク
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
南雲 勝志石川 初林 千晶横川 正紀
評価コメント
産官学民が参加し、駅前地区に誕生した、オフィスビル、大学、行政、商業地区に囲まれそれらが相互に連動した新しい公共空間である。公園を中心オフィスや大学の公開空地を一体的に整備した空間を上手く利用し、地元住民や大学生、企業ワーカーがそれぞれが相互に連携交流する仕組みを積極的に作り出している。それはこの地域の独自の文化、都市のブランドの創出を期待させる。
