受賞ギャラリー
2015
グッドデザイン賞
レターオープナー
リコルネ LR01
受賞対象の詳細
龍泉刃物は700年の歴史を誇る越前打刃物の伝統の技術を有し、主に調理用刃物を製造している。独自の鍛造技術は、硬質材と軟質材を重ね合わせたダマスカス鋼を鍛え、磨き上げることで「龍泉輪」と呼ばれる模様となる。これは刃の表面に現れるミクロン単位の凹凸によるもので、鋭い切れ味を生み出し、既に龍泉刃物のアイデンティティーとして認知されている。この技術を用いたステーショナリーをと、お客様からの要望により開発したのがレターオープナー「リコルネ LR01」である。切れ味と安全性を両立させた形状を有し、自社開発の特殊ネジを使用することにより柄の交換、ブレードの砥ぎ直しも可能、長期に渡っての使用を実現している。
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プロデューサー
増谷 浩司
ディレクター
増谷 泰治
デザイナー
渡辺 弘明 、株式会社プレーン
詳細情報
発売
2015/07/12
価格
18,360円 〜 41,040円 (アルミモデル:18360円、 黒壇モデル:31320円、 漆モデル:41040円)
販売地域
国内・海外共通仕様
背景
弊社の包丁の切れ味と使い勝手の良さをご評価を頂いていたお客様から、机上で使用するレターオープナーにもよく切れる物を、というご要望があった。ただ、よく切れる物は手も切りやすくなり、調理用の包丁と違い所定の収納場所も無く収納方法も限られる。 如何に安全、快適にレターの封を開けるかが課題となり、切れ味と安全性という相矛盾する要求を両立させた今までにないレターオープナーの開発が始まった。
経緯とその成果
既成概念に拘らず、切れ味と安全性の両立を追求したレターオープナーのスタンダードとなるデザインを追求。
デザイナーの想い
打刃物職人が刃の仕上がりを確認する方法として紙を切る行為を目にした。ならばペーパーナイフを、と開発を進言。ユーザーからも同様の要望があり開発を着手。市場にはテーブルナイフを模した物が主流で、刃がむき出しのため安全性を考慮し、上手く切れない。その矛盾を解決することが新しい形の創出に繋がり、快適にレターの封を開ける道具が出来た。柄を固定する取り外し可能の特殊ネジを使いメンテも容易、一生モノと言える。
企画・開発の意義
安全性と快適な使用感を両立させたレターオープナー。 刃を極限まで鋭くする一方で、刃が指に触れることなくレターを開封できる形、構造を追求。他に類を見ない新しい形に到達した。立てて置くことで、他の文具類や書類に埋もれることなく、ハンドリング良く使える。オリジナルの特殊ネジを使用うことにより、柄も外しやすくなり、刃の研ぎ直しの作業効率も良く、素材や色のバリエーションの展開も容易に行える。
創意工夫
刃の表面に現れる龍泉刃物特有の「龍泉輪」と呼ばれるダマスカス模様は、、伝統的な鍛造技術により表面にミクロン単位の凹凸を生み出し、究極の切れ味を実現している。 包丁など他の製品にない刃渡り僅か2センチの刃付け、砥ぎだしは極めて困難であるが、新規開発された専用工具と職人の高い技術により、手研ぎによる鋭い切れ味を実現した。刃の取り付けは両側から挟み込む柄の厚さに隙間無く合わせる為、1/10ミリ単位での調整が行われた。熟練した職人の技が凝縮され、快適な使い心地を堪能できる。 また、メンテナンスを考慮し刃・柄の交換、砥ぎ直しも容易に対応でき、永く使うことを可能にしている。
仕様
【刃付け】 両刃 【素材】ステンレス/アルミ・黒壇・漆【ブレード】長さ 91mm・幅 1.8mm・高さ 14mm 【 ボディ 】長さ 105mm・幅 8mm・高さ 2.2mm (ブレードを含めると約31mm)【重量】50g
どこで購入できるか、
どこで見られるか
銀座 伊東屋 東京都中央区銀座2-7-15
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
松田 朋春遠山 正道廣田 尚子安西 葉子柳原 照弘Hrridaysh Deshpande
評価コメント
龍泉刃物の鋭い切れ味を、刃に触れることなく安全に使用できるよう工夫を凝らした設計を評価。刃の交換が容易な点も丁寧に設計されている。
