受賞ギャラリー
2020
グッドデザイン・ベスト100
産官学連携による宇宙開発技術研究手法
南極移動基地ユニットを用いた研究プラットフォーム
分類タグ
取り組み
事業主体名
ミサワホーム株式会社
受賞番号
20G201365
受賞対象の詳細
将来的な宇宙有人探査拠点構築を見据え、南極地域にて技術実証を行うための共同研究プラットフォーム。 南極地域での有人観測拠点運営時の課題は、持続可能な住生活及び宇宙有人探査拠点構築に共通する事項が多い。宇宙有人探査及び持続可能な住生活の実現に向けた技術有効性を実証する場として、南極地域での研究プラットフォームを構築した。
※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります
デザインのポイント
- 省施工化の研究:無人・自動施工を見据えた、工業化技術の応用と省部材設計による人的リソースの最適配置
- 省エネルギー性の研究:自立循環型のエネルギーシステムを目指した、自然エネルギーの有効利用
- 空間環境の最適化の研究:快適な室内環境の維持や健康・安全の見守りを自律的に行うセンシングシステム
プロデューサー
ミサワホーム株式会社+株式会社ミサワホーム総合研究所+国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構+大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所
ディレクター
ミサワホーム株式会社 技術部 かぐやプロジェクト
デザイナー
ミサワホーム株式会社 技術部 かぐやプロジェクト
詳細情報
利用開始
2019/10/28
設置場所
南極大陸 昭和基地ならびにドームふじ基地
背景
宇宙空間や南極地域といったフロンティアでの活動における「人的リソースの不足」「エネルギー資源の制限」という課題は、持続可能性の実現を目指す住生活産業が抱える「人口減少」「環境問題」という課題との共通点が多く存在する。これらの課題に対し、産業界は技術革新や創意工夫によりソリューションを産み出し、研究・学術機関は基礎研究の蓄積や技術評価を行い続けてきた。この共同研究プラットフォームでは、産官学が共通して掲げる課題の解決に向けた技術検証を、実際に南極地域で行うことができる。これにより、宇宙圏での有人拠点構築にとっては、国内で実施困難な厳しい環境条件下での実証データが得られる。同時に、地球圏での持続可能な住生活の実現に向けたソリューションの実証も行える。産官学それぞれが持つ知見やフィールドをプラットフォーム上に集約し、最大限活用することにより、未来に向けたこれまでに無い研究活動が実施できる。
経緯とその成果
共同研究プラットフォームとしての「南極移動基地ユニット」では、フロンティアでの拠点構築という目的に対して、「①省施工化」「②省エネルギー性」「③空間環境の最適化」を大きなテーマとしている。「①省施工化」に対しては、工業化住宅における最大の特徴である、納まりの標準化や省部材化などを通じて、誰でも簡単に施工できる構造とし、専門外の少数名によるの施工で可変性・拡張性を持たせる移動基地を実現可能とした。「②省エネルギー」に対しては、太陽光発電パネルによる発電とパネル裏面を利用した太陽熱集熱を行い、再生可能エネルギーを最大限効率的に活用し、限られた資源を有効活用可能とした。「③環境の最適化」に対しては、空気質等をセンシングし、換気システムの運転等を制御することで運転エネルギーの低減と自動的な室内環境の最適化を可能とした。前述の技術を南極地域にて実証・評価し、未来住宅・宇宙拠点構築に向けた知見とする。
仕様
■W約2.4m×L約6.0m×H約3.0mのユニット2基。■耐風設計:南極夏期間平均風速47m/sに耐えうる構造 ■耐候設計:最低気温-80℃に耐えうる建材・部材 ■ユニット2基を専門外の人員でも簡易的に接合し1つの空間(約30平米)とすることが可能。接合箇所の気密・水密は乾式材料にて確保。 ■実証試験・観測活動に活用するために、内装仕上・電気設備・照明・換気・収納・簡易キッチンを搭載。
どこで購入できるか、
どこで見られるか
南極大陸 昭和基地
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
井上 裕太川上 典李子ナカムラ ケンタ山出 淳也山阪 佳彦
評価コメント
南極では、十分な人数の建築専門家を送り込めないために現地の研究スタッフで建築の施工を行わなくてはならないこと、限られたエネルギー源を生かす必要があることといった課題を解決するために、プレハブ技術を生かした省施工・省エネの基地ユニットが活用されてきた。実はこの条件は月面基地など宇宙環境でも同様であるという気づきから、ミサワホームが国立極地研究所、JAXAと組んだ研究への活用が進められている。極地環境におけるプレハブ・住宅技術の活用と磨き上げが、宇宙基地の建築に資するという発想と着実な研究の積み重ねが評価された。
